Introduction of construction技術紹介

ポンプ式浚渫工事

航路・港を維持し、新たな埋立地を造成する。
国内最大級のポンプ式浚渫船を2隻保有。
自動運転、還流式ポンプ浚渫等の新技術にも取り組む。

ポンプ式浚渫工事

船の安全航行のため海底を掘削したり、海底・河川・湖沼の堆積土砂を取り除くことを「浚渫」と言います。浚渫した土砂の殆どは、埋立材料として有効活用されます。

航路や船舶の停泊地には、河川又は潮流の影響等から土砂が堆積し、時の経過とともに海底が浅くなってしまうため、船舶の安全な航行や停泊に支障が出てしまいます。

また、新しく航路・泊地を整備する場合には、航行船舶に必要な水深を確保するために大規模な浚渫工事が必要となります。

ポンプ式浚渫工事は、浚渫工事の工法の中でも、大規模な航路や船舶の停泊地を浚渫するのに適しており、ポンプ式浚渫船を使用して施工します。ポンプ式浚渫船は、ラダー先端の回転式カッターで海底を掘削し、それによって生じた海底の土砂を水と混合して一緒に吸い上げます。ポンプで吸い上げた土砂は、埋め立て地などに排送します。

ポンプ浚渫の施工において、ICT技術を用いたポンプ浚渫船の操船をサポートするマシンガイダンス機能と、ラダー深度を自動制御するマシンコントロールシステムを有する施工管理システムを開発しました。船体に取り付けたGNSSなどの計測技術を用いて、ポンプ浚渫船やラダーの位置情報や施工情報、設計値を3次元データで取り込みガイダンスを行います。施工状況はマルチビームソナー等による情報をリアルタイムに取得し、施工管理システムに反映させることができます。また、ラダー自動制御装置で設定した深度に自動でラダーコントロールを行い、高い浚渫精度を確保できるものです。

トマックのポンプ式浚渫船「千代田丸」は、環流式バージローディング装置により、浚渫で発生する海水の濁りによる環境汚染を抑える施工を可能としています。

浮桟橋埋立工事

浮桟橋埋立工事

台船を水上にいくつも浮かべて連結し、ダンプトラックを走行させて、直接土砂を埋立地に投入して埋め立てる工法です。ベルトコンベア等の機械を使用しないため、土質を選ばず、故障等のリスクが極めて小さいため、安定して土砂を受け入れできます。

さらに台船を移動することによって土砂投入場所を自由に変えられる事や様々な搬出地から、ダンプトラックによる直接水中土捨てを安定して実現する事ができ薄層巻き出しにより、安定した埋立地の造成が可能となります。

「浮桟橋埋立工事」5つの特徴

  • Point01

    さまざまな埋立材料に連続して対応でき、埋立材の発生地から直接搬入できます。

  • Point02

    埋立後の土砂の体積変化率を小さくできます。

  • Point03

    海洋汚濁など、環境に与える影響を小さくできます。

  • Point04

    現地盤を乱さずに薄層・多層埋立ができます。

  • Point05

    構造がシンプルで、故障による工事中断の心配がありません。

揚土式埋立工事

国内最大級揚土船を保有
10m³バックホウ2台により搬送能力2500m³/hの揚土が可能であり
国内最長のアウトリーチにより広範囲での急速揚土が可能

揚土式埋立工事

空港建設など各種の埋立プロジェクトで、環境に配慮した工法として、揚土船による埋立工法が採用されています。

バックホウ式大型揚土船により、海上を土運船で運ばれてきた土砂を、効率よく短時間に大量かつ安全に揚土することができます。

「揚土式埋立工事」6つの特徴

  • Point01

    バックホウによる高い揚土能力により、大量の土砂を短時間に揚土することができます。

  • Point02

    揚土船のブームコンベアは、アウトリーチ長と揚土高さが大きいことに加え、180度旋回可能なため、広範囲の揚土・埋立が可能であり、さまざまな護岸形状に対応できます。

  • Point03

    バックホウは揚土船の甲板架台上を自走できるので、土運船を移動させることなく揚土することができます。

  • Point04

    揚土船は油圧駆動式スパッドの装備により、アンカーレスの船体固定ができるので、占有面積を最小に抑えることができます。

  • Point05

    集中運転システムを採用しているので、作業の省力化・安全化が図られています。

  • Point06

    環境配慮 ディーゼル式発電機使用によるCO2排出量低減

地盤改良工事

用途に応じたCDM専用船3隻を保有
軟弱地盤を改良し、強靭な港湾施設を実現する
豊富な施工実績に基づき、確実な地盤改良を行う。
ICT技術による効率化を確実な施工管理。

地盤改良工事

「DCM工法」は、自然による堆積や埋め立てにより形成された軟弱土層と硬化材をそのままの位置(現位置)で混合し、化学的に固化させて軟弱地盤を改良する工法です。

硬化材をプラントでスラリー状にし、圧送ポンプで機械先端の攪拌部に送り、対象範囲の土層全般を所定の均一な強度にする一連の技術をシステム化したもので、水上・陸上いずれの施工も可能です。

トマックでは、DCM工法の専用船を3隻用いて多くの施工実績を有しています。

処理機櫓に大傾斜方式を採用(DCM8号船)

「地盤改良工事」5つの特徴

  • Point01

    対象地盤の土質に応じて、硬化材の添加率を変えることによって所定の改良強度が得られます。

  • Point02

    載荷にともなう改良地盤の変形は極めて少なく、構造物に与える影響は微少です。

  • Point03

    あらゆる軟弱地盤の改良に適用できます。

  • Point04

    海水汚濁や二次公害の心配が少なく、低振動・低騒音です。

  • Point05

    現地軟弱土を処理して活用するので、資源をムダにしません。

固化処理工事(デイコン処理)

固化処理工事(デイコン処理)

タフコン 構成図

地下掘削や底泥処理など、建設現場から発生する大量の泥土や流動性の高い土砂の処理は、大きな問題です。連続固化処理装置による固化処理は、水を多く含んだ土砂を短時間で固化・改良します。そのため、改良後短い養生期間で土砂を運搬したり、盛土材へ再利用したりすることができます。トマックでは、土質・用途に応じた固化処理装置(デイコン、タフコン)を保有しており、装置や使用する改良材の組み合わせにより、塑性化(運搬性の向上を図る)、固化(強度を持たせ盛土等へ再利用)、軽量化(単位体積重量の減少)などの処理が可能です。また、気泡を含んだ軽量混合処理土(SGM)、繊維を含んだ変形追随性遮水材(HCB)も施工可能です。

デイコン処理装置 稼働状況

デイコン処理 工事状況

HCB 稼働状況

SGM 稼働状況

HCB プラント台船

脱水処理工事

浚渫土を減容化して、搬出量を最小化、さらに有効利用。
用途・規模に応じたプラントシステムを提案します。

脱水処理工事

浚 渫
真空吸引浚渫
注水・攪拌
粗ふるい ゴミ・れき取り
撹拌ポンプ付泥水槽
注水しながら撹拌→流動化
スラリーポンプで輸送
振動篩・サイクロン
砂分除去
砂はピット内に貯留
ゴミはバケット
貯 泥
フィルタープレス
ろ水は水質確認後、放流
ケーキはピットに貯留
脱水ケーキ運搬
バックホーでダンプ積込
ダンプ運搬

機械式シート敷設工事

潜水作業を最小化し、急速施工と確実な敷設を実現
巾22mのシートを一気に敷設

機械式シート敷設工事

埋立造成を行うにあたり、波浪や潮流によって捨石の隙間から土砂が流出するのを防止するため捨石マウンドに防砂シートを敷設する工事です。

従来潜水士の作業でしたが敷設機の開発により機械化を実現し、水深が深い場所での作業でも作業効率と安全性を確保することができました。

シート敷設状況

シート敷設状況

シート 展張巻取り状況

機械式捨石均し工事

大水深での過酷な潜水作業をなくし、急速・安全な水中均しを実現

防波堤や護岸の基礎となる捨石マウンド均しを従来は潜水士による人力で行っていましたが、巨大な機械均し機は大水深(-40m)まで平坦に均すことができ、海象の影響を受けずに高精度、急速かつ安全に施工できます。この工法は直江津港や常陸那珂港などで採用されています。